本と論文、どっちの資料を使うのが良い?


こんにちは、顧客サポートの山下です。

ご依頼を頂く際に、「本の資料のみを使って欲しい」というご要望を頂く事が稀にございます。恐らく指導教官の方からの「インターネットの情報は信憑性が低いから使ったらダメ」という言葉を受けて、ネットではなく本の資料のみを使用しなければならないと思われたのだと思いますが、注意して頂きたいのが「先行研究論文」はインターネットからダウンロード、閲覧可能ですがこれらは学術雑誌に掲載されているものです!

cinii,googlescholar等のインターネットのサイトや検索エンジンを使用して先行研究論文を探す事が可能です。しかし、これらの論文を使用したからと言ってインターネットからの情報の引用にはなりません。先行研究論文とは、その分野で活躍されている研究者が何年もかけて研究を行った結果を発表してるもの等、非常に信憑性が高くてそう簡単には再現できないような研究内容のものも多くございます。研究に命をかけて、研究を生業とされている方々の論文は書籍よりも遥かに説得力がございます。

書籍は誰でも出版費用を支払えば出版する事が可能です。
私も本を書きたいと思えば、出版費用さえ払えば本を作って売る事ができます。しかし、学術雑誌に論文を掲載してもらう為には審査が必要となります。審査に通り、認められた論文のみが学術誌に掲載されます。そのため、本の資料だけを使用すると逆に信憑性が低い論文になってしまいます。どのような論文でも良いので探して読んでみて頂ければわかりますが、必ず他の論文からの引用があったり参考にしており、書籍だけというものは非常に少ないです。

論文を参考にしたり一部を引用した場合、URLではなく、論文が掲載されている雑誌名や発行年、巻数やページ数等が必ず記載されいますので、それらを指定の通りに表記下さいませ。URLは消えたり変わる可能性がございますが、論文が掲載されている雑誌や発行年、ページ数等は変わる事はございません。

また、インターネットからの情報であってもそれがブログ等ではなくニュース記事であったり、市町村のホームページや団体の公式サイトに記載されている文章などは公式なものとなり、どこの誰だかわからない方の個人的な言葉ではございません。

「インターネットがダメなら本を使わなきゃいけない」という事ではございません。インターネットが使えないと先行研究論文の検索も大変になり、論文執筆が非常に難航してしまいますよ!意味を履き違えないように、不安であれば指導教官の方にどのような資料が具体的に使用しても良いのか、悪いのかを伺って論文の基本的な書き方のルールをおさらいしましょう。

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