論文に必要な引用の割合は?


こんばんは、顧客サポートの山下です。

論文を執筆する際に、「なるべく引用は使わないように」と意識をして書かれる方も多いかと思いますが、論文に引用は非常に重要なものです自分の考えばかり書いているものは論文とは言えず、感想文、レポートになってしまいます。論理立てた文章を作るには、実証されている根拠を提示し、それらを元に考察を行う必要があります。

根拠とは、過去に行われた実験や調査の結果等になります。自分の考えを述べるときは「こう思う」「こうだろう」といった書き方になりますが、論文の場合は「こうだ。」「こうである。」と断言した言い切った口調になりますよね。根拠の無い自分の考えばかり並べていては、断言する事ができません。

文系の論文の場合は、きちんとした根拠を用いている場合、引用の割合は問題にはなりません。調べても調べても、根拠となるデータが1つしか出てこなかった…という場合はその1つを引用するしかないですが、根拠が沢山出てきた場合はその分引用も多くなります。「この人はこう言っている。この人もこう言っている。さらにこの人もこういう結果を示している。」というように味方は多い方が圧倒的に根拠が強く、有利ですよね!でも、折角沢山調べて根拠が沢山出てきたのに、「引用減らしたいから」という理由だけで示す根拠を減らしてしまった場合、結果的に完成した論文は根拠が薄く、説得力が無いものになってしまいます。文字数に制限がある場合は書ける内容にも限りが出てくるため仕方がない場合もありますが、制限が無い場合は調べた内容を沢山盛り込みましょう!「うわぁ、よく調べてるなぁ。しかも調べた文献の内容もちゃんと読み込んっでいるなぁ」と評価して下さる教官の方も多くいらっしゃいます。
ご自身で行われた調査、実験、研究、アンケート、インタビュー等の内容を中心に執筆する場合は引用を減らし、ご自身の研究内容が論文の根拠となりますが、ご自身で実験等を行わずに文献調査のみで執筆を行う場合は引用は非常に重要な要素となります。

引用を減らそう減らそうと考えながら執筆するのではなく、説得力がある論文を書くために根拠をしっかりと示す事を考えながら執筆しましょう。引用が多いと指導教官に万が一指摘された場合は、引用を削るのではなくご自身の見解を増やし、説得力となる根拠を減らさずに引用の割合を減らしましょう。内容に厚みのある良い論文が出来上がりますよ!

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