太宰治の手紙


2015年9月7日、太宰治が芥川賞を懇願する手紙が見つかったとのニュースがNHKニュースで取り上げられていました。(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150907/k10010218931000.html)

芥川賞の選考委員を務める佐藤春夫に宛てた最初の手紙だと思われる手紙が見つかったそうです。太宰は幾度も選考委員に芥川賞を懇願する手紙を送っていたのですが、結局受賞する事はありませんでした。

上記NHKの記事には太宰が佐藤に宛てた手紙について次のように書かれてあります。

『あるとき、選考委員だった川端康成が「作者目下の生活に厭な雲ありて、才能の素直に発せざるの憾み(うらみ)があった」と選評に記したのに対し、太宰は激 怒して「刺す。さうも思った」などとする文章を雑誌に発表しました。また太宰は、佐藤春夫があたかも受賞を約束するような言動をしたなどと批判しました が、佐藤は「今太宰治を異常に憎悪している」などと記し、才能を認めながらもたしなめました。こうしたやり取りはのちに「芥川賞事件」と呼ばれ世間を騒が せましたが、太宰は結局、芥川賞を受賞することはありませんでした。』

見つかった手紙は佐藤の遺族が保管していたものだそうですが、太宰を「異常に憎悪している」と言いながらも佐藤は手紙をちゃんと残していたんですね。

それにしても、こんなにもしつこく賞を下さい下さいと言われたら嫌になってしまう佐藤の気持ちも分かりますよね…。

 

 

 

 

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