原著論文と総説論文について


こんにちは、顧客サポートの山下です。

論文と一言で言えども、論文には種類がある事をご存知でしょうか?ご自身が論文を執筆する際にどういった書き方になるのか、研究方法により論文の書き方が大きく変わってきますので論文の種類についてご紹介させて頂きます。色々な種類があるのですが、卒論を書かれる方の大半の方がこの2種類の論文のどちらかで執筆されると思われます。

【原著論文】
こちらは独自に実験を行ったり、インタビューやアンケート調査を行ったりと、新たな調査分析を行い、それについて報告し、どのような事がその調査を通じて明らかになったのかについて書く論文です。例えばアンケートの場合は、いつ、誰を対象に、どのような質問を何人に行ったのか、その結果回答の割合はどうなったのかといった研究内容について詳しく書いていきます。沢山の資料とにらめっこしながらそこから何が見出せるのか考えるのが苦手、どうやっていろいろな資料の情報をまとめたら良いのかが分からないという方でも、自分が調査した内容を報告する事は簡単ですよね!「アンケート等、何かしらの調査を自分で行う事が求められているんですけど…」とおっしゃる学生の方は多いのですが、一件「え、アンケートなんて面倒臭そうだなぁ、自分で一から研究するなんて難しそうだなぁ」と思うかもしれませんが、実は文字数も稼ぎやすくて書きやすいため、指導教官の方も文章を書くハードルを下げつつ独自の調査を行う練習として原著論文を書く事を指定される事が多いのです。

【総説論文】
総説論文はレビュー論文とも言います。これまでに行われてきた様々な先行研究を整理してまとめ、総合的に何が言えるのかを考えたり、研究によっては大きく結果が異なっている場合はなぜそうなっているのか、何が実際に正しいと言えるのか、研究方法に課題がある場合は今後どういった研究が必要であるか等、徹底的に先行研究を分析します。アンケート調査や実験を行う事ができないようなテーマの卒論を書き、一から新たな分析を行わない場合は総説論文となります。

弊社で承る事ができるのは総説論文、また原著論文の先行研究をまとめる部分などの部分的な執筆のサポートです。弊社でアンケートや実験を行う事はできず、またその方法や結果については実際に行うご自身にのみわかる事ですので弊社では対応ができかねます。しかし、結果をおまとめ頂いたものをお送り頂けましたら、それをうまく文章化したり論文に盛り込むお手伝いをさせて頂く事は可能です。

さて、原著論文と総説論文では引用に大きく異なる特徴が出るのですが、こちらは次の記事で説明させて頂きます。

懸賞論文コンテスト


こんにちは、顧客サポートの山下です。
今日は「懸賞論文コンテスト」について紹介させて頂きます。

論文を書くのは面倒臭い、面白くない、調査は大変…なんてやる気がなかなか出ない方も多いと思いますが、大金が貰えるかもしれないという目標ができると頑張れるかもしれないですよ~!

本日5月21日の観光経済新聞に懸賞論文コンテストについての記事がございました。
一部抜粋致します。ニュース記事はこちら

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宿泊施設専門総合情報システム会社のタップは、懸賞論文コンテスト「第12回タップアワード」の論文募集を6月1日から始める。受賞者には賞金50万円を、学生受賞者には同20万円を授与する。

同アワードは、ホテル・旅館全般に関わる優れたアイデア・事例・提言などの論文を顕彰することで宿泊業界の発展に寄与することを目的に、年に1度開催している。
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観光、宿泊業界についてご興味のある方、将来就職を考えている方はコンテストへの応募や論文執筆までに行った調査や研究についての努力や功績を自己アピールにできるかもしれません。受賞したら賞金が頂けるだけでなく、選考委員の方々に一目を置かれますよ!

応募締め切りは9月2日です。
毎年開催しているため、チャレンジする機会は今後もございます。グループでの応募も可能ですので、協力し合って研究するのもOKです。一人では難しい研究も手分けして行えば効率的に、効果的な結果が出るかもしれないですね。

学生時代の思い出作り、論文執筆を楽しめるきっかけになれば良いのではないでしょうか。

【ニュース】東洋英和女学院 論文ねつ造などで深井院長を懲戒解雇


こんにちは、顧客サポートの山下です。
ゴールデンウィークも終わって1週間が経ちましたが、やっといつもの調子に戻ってきた頃でしょうか。弊社にはゴールデンウィーク中も多くのご依頼が寄せられておりました。10連休と長いお休みだったので、時間がとれる間にレポートや論文とじっくり向き合いたいという方がいらっしゃった事を嬉しく思います。

さて、今日は驚く記事が出ていました。
NHK NEWS WEBから一部を抜粋致します。サイトリンクはこちらです。

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東洋英和女学院のトップで、ドイツ宗教学が専門の深井智朗院長が、過去の著書でねつ造などの不正行為を行っていたとして、学院は10日、懲戒解雇処分にすることを決めました。院長は一部については「想像で書いた」などと話す一方、意図的な不正は認めていないということです。

東洋英和女学院の深井智朗院長(54)は、平成24年に出版したドイツ宗教学の専門書、『ヴァイマールの聖なる政治的精神ードイツ・ナショナリズムとプロテスタンティズム』の中で、「カール・レーフラー」という人物を神学者として紹介し、この人物が書いたとする論文を取り上げています。

「カール・レーフラー」という人物は存在せず、この人物が書いたとする論文は院長によるねつ造と判断したということです。

また、この著書には別の研究者の論文とほぼ同じ内容の記述が10か所で認められ、盗用があったと判断しました。

さらに、院長が4年前に雑誌『図書』に発表した「エルンスト・トレルチの家計簿」についても、院長が根拠として提出した資料は全く関係のないもので、ねつ造した資料によって書かれたと判断しました。

さらに、深井院長はこの論考の中で、ドイツにある大学の資料室で「興味深い資料を見つけた」とみずから現地で発見したことを記していますが、この資料室に問い合わせたところ、本人が訪れた記録はなかったということです。

調査委員会はこれらの行為について、「研究者としての倫理が欠如し、思い込みや伝聞を恣意(しい)的に解釈している」と厳しく批判しています。

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論文で不正行為を行ってしまいますと、根拠のない偽りの情報が正しい情報として広まってしまいます。これだけ大きな賞をとられている方の著書になりますと、根拠の強い資料として多くの学生や他の研究者の方が論文の参考にしたり引用している可能性が高いですよね。それらの論文の内容、考察を全て書き直す必要が出てきて、大混乱を招いてしまいます。

深井院長はご自身が訪れていない場所に訪れたと偽り、また資料もご自身で見つけていないのに見つけたと偽っておりますが、ねつ造、根拠のない憶測や感想は論文に盛り込む事はできません。皆様も引用表記をしっかりと守り、どの文献のどの部分から引用したのか、何を参考にしたのかきちんと把握しましょう。行っていないアンケートをあたかも行ったかのように書いたり、インタビューの内容を自分にとって書きやすい内容に変えてしまったり…という事も絶対にダメです。

欲しい資料が無い場合は「このような研究は見つからなかった」と正直に書けば問題ございません。ご自身の主張を裏付ける根拠が見つからない場合も、正直にそれは認められなかったという結論になって問題ございません。自分の考えが必ず正しかったと結論づけないといけない、なんていう事はございません。

こういう時はどうしたらいいの?と行き詰られた際には弊社にお問い合わせ頂いても良いですが、指導教官の方により判断が異なりますので、一番良いのは指導教官の方にまずはご指導を頂く事です。それでもうまくいかない場合、弊社でサポートさせて頂ける事があるかもしれませんのでお気軽にご相談下さいませ。